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SEPTEMBER ENDs

オレンジ

アンジュルムの舞台、演劇女子部「モード」を見に行ったよ(ネタバレはします)

モードの8割はかみこの輝きで出来ている。

――――――

アンジュルムの舞台、演劇女子部「モード」観てきました。

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2日目、10月2日の3公演。
観ていただけなのに3公演目はあたまが痛くなってしまうほどで、ステージのみなさんには敬服する。
3公演やるような劇団はあたまおかしい。
(追記:次の週末にもう4公演見ました)

■あらすじ■

1970年代の始め。
まだまだ女性の社会進出が難しい時代。
日本初の本格女性ファッション誌創刊に熱意を燃やす女編集者と、モデルとなった良家のお嬢様がいた。
アンジュルム主演でお送りする、自分らしく生きようと闘う女たちの物語。


■□■


では感想。
ネタバレとか気にしてません。

一言でいえば、まあまあです!
これから先、まあまあの理由をだらだら書きますけど、とりあえず感想はまあまあだった!
以下、続きます。

まずは脚本の話から。
ボールが正しく飛んでいってミットに収まった感。
そんな感触の脚本だった。
悪くない。正しく飛んでる。ばっちり終わった。でも驚きはなかった。木を見て森を知れた。

全体もそうだけどピースピースでも古典な展開が多くて、
うっかり「美智子」と言ってしまったのを「ミチ高(校)」って言ったと誤魔化そうとしたりとか、
美智子が髪を切ったのを見て気絶してしまう母親(救急車呼ぶ)とか、
やっぱ無理があると思うんだよ。
記号的に使っちゃいがちなテンプレ展開だけど、人ってそんな気絶しないし。
そう言うのが出てくると一歩下がっちゃう。ハローの舞台ってそう言うのよくある気がする。

あと、自分が思うアイドル舞台でやっちゃいけないことの一つが、「アイドルのパーソナルを使って笑いをとること」なんだけど、今回の舞台も少し踏み込んでたかな。ハニー色の夢とか振り返りのキレとかさすがにあそこまでじゃないけど。おっと余計なことを言いましたよ。
孝太郎の頬をむにむにやって笑いが取れるのは、それがタケちゃんだからなんだよ。

ただなあ……そんな脚本の出来をパーソナルでがんがん上回っていったのが相川さんこと相川茉穂さん。
たぶん脚本ではそんなに面白くないシーンでも(失礼)、相川さんの持ってる謎のコミカル力でどこもかしこも大笑いポイントに化けてた。
微妙に言葉がなまってたり、「見えねえことはねえけど」って言葉遣いにしてみたり、これも古典的な笑いの取り方って感じがするんだけど、
相川さんがやるとそれを飛び越えて笑える。

この舞台の笑いの8割は相川さんが担ってた。


話の流れで脚本からメンバーの話に移るけど、
モードではスーパーヒロインが誕生しましたありがとうございます。

かみこ。上國料萌衣
あの子まじすごい。

アンジュのメンバーとももひめちゃんにはそれぞれメインで歌う歌が準備されてて、
「わー上手くなったなあ」とか「可愛い声だなあ」とかたのしく聴いてたんだけど、
かみこが歌い始めた瞬間、姿勢を正した。
舞台そのものまで空気が変わった。
かみこを照らすスポットライトが雲間から射す陽光に見えた。
天界。天界力萌衣。

かみこがすごいって書きたいブログなんだよね。
(追記:かみこがすごいって書きたいブログです)


今までアンジュの曲でも十分「上手いなあ」と思ってたんだけど、あんなものではないのかもしれない。
静かに響かせる系の曲なら、さらなるポテンシャル出てくるのかもしれない。
アンジュにローテンポを!綺麗な音の曲を!如雨露くれ!

演技もどんどん強くなっていく美智子が良かったな。
最後の「それでも私は夢が見たい!」から始まる台詞一連はいちばん印象に残った

この舞台は、相川さんのコミカル力とかみこのきらめきで出来てます。


キャラクターの話をすると、何人かもっとバックボーンを描いてほしかったキャラがいて、
例えばかななんの演じる山口桜は、弥生(あやちょ)の後輩で、日本では異端児・問題児、単身フランスに渡って成功してる新進気鋭のスタイリストってことなんだけど、
仕事での成功ぶりと、弥生との過去の話がないもんだから、ただただフランス語を話すキャラクターって印象がつよい。ていうか後輩ってなんの後輩なんだ? そこ話あったっけ。
(追記:10/9、10と確認してみたところ「学生時代の後輩」という弥生の台詞があった。前回は聞き逃したか追加されたか。でももっと教えて桜のことを)

あと西園寺実。彼は西園寺家の御曹司ってことなんだけど、何の仕事をしているのかも描かれてない。
「僕は美智子さんが好きだ。僕は本当の美智子さんと一緒に生きていきたい」「大丈夫。僕が守ります。全力であなたを守ります」って台詞、すごい好きだったんだけど、この「守ります」も、実の世界が描かれていればより尊さを増したんじゃないかな。
「人には生まれ持った立場というものがある、それはどうしたって変えられない、しょうがないこと」という実の台詞もきっと深い。

孝太郎も「母親が病気」って言う情報が終盤でぽろっと登場してから、キャラクターの存在感がより強まった気がした。

孝太郎に関してはいくつか言いたいことがあって、まず唯一(たぶん)衣装替えがない。
あれはなんでなんだろう。モデル役の子たちはもちろん、実だって何着もあったのに。
(追記:これが嘘だった。衣装変わってた。地味チェックジャケット→地味無地ジャケット→地味ストライプジャケット→赤ジャケット(カーテンコール用)。変わってることに気付いた時はアハ体験。ホント解かり辛かったし、特徴的な柿のヘタ帽子の色を変えてくれ)

あと孝太郎のみじかーいソロ歌。
全員にソロ歌を入れようってだけで入れた歌だと思うんだけど、明らかにテンポロス(シャドウバース脳)。
まあ正直いらなかった。思い切って外すか、入れるならもっとちゃんと物語に組み込める展開にしてほしかった。
あと、あのキャラ女の子でも良かったんじゃない?


(追記:自分たちの企画「オシャレは女の戦闘服」をスポンサーの圧力で潰された弥生が、次に始めることが「広告のない雑誌」って言うのがどうにも子どもっぽいなと感じる。
スポンサーに潰されたのなら、「そのスポンサーを説得する」「賛同してくれるスポンサーを探す」あたりが大人のするべき戦い方で、
「じゃあもういい!スポンサーつけない!やりたいようにやる!」ってそんなの上手くいくのかな。
ていうかそもそも広告のつけないファッション誌って成り立った前例はあるのか。)


ちょっと文句が多すぎませんか。
バランス取れてない。まあまあって言ったのに。


いやホント、悪くはなかったんですよ。
収まるべきところに収まるし、メンバーはがんばってるし、中盤では大笑いしたし。
歌はちょっと弱いけど、メイン系の曲はたのしい。

まあ見に行ってみてくださいよ。
自分もあと2日行くので、また追記する。かも。(追記:しました)


あ、見た人向けに今日の日替わり部分を書いておきます。

かみこの脅し文句。
朝「寝ているあいだに眉毛ぜんぶ剃るわよ」
昼「寝ているあいだにおでこにおでこって書くわよ」
夜「寝ているあなたの枕元で変な踊り踊るから(実際に変な踊りを踊る)」

アンニュイかつたさん。
朝(寝っころがる)
昼(フィーバーポーズ)
夜(お相撲さんの仕切り)


あと桜(かななん)がうちわで愛子(かつたさん)を扇ぐシーン、昼公演は勢いよくやりすぎておでこがぺろーんと見えてしまい、かつたさんは髪を直してから、うちわを奪い、桜の前髪を持ち上げるべく、ぶんっぶんっと振ってた。



かつたさんの話をします。
「良い意味で役作りしなくていい」とか「そのままで演じてくれれば」とか言ってたし言われてたみたいだけど、全然そんなことなかった。
確かに通ずるものはあるけど、いつものかつたさんとは全然ちがう、ふわふわで可愛い三田愛子ちゃんだった。
個人的には、宛て書きで書かれた今作の中で、かつたさんの役がいちばん本人と違うと思ったくらい。
三田愛子の武器は「長い脚」だと作品で言及されるのに、かつたさんの長い脚が映えるような衣装を用意してないのマイナスポイント500点。

「返事!」って言われてびっくりして肩を竦めるところ。
めっかわポイントです。


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